Kazuo Uehara (上原和夫)「イヴェント '73」CD

Category : * EDITION OMEGA POINT , Obscure Tape Music of Japan(日本の電子音楽-その2)


(English is below)

track 1: 拡散_16'49" (sound file)
track 2: 凝集_18'31" (sound file)
track 3: 混沌_17'32"
track 4: 回帰_4'20"

日本のコンピュータ音楽の草分けの一人である上原和夫。彼のここ20年の集成である「アッサンブラージュ」(OPX-008)に続いて、今回はアナログ時代の最も初期の作品をリリース!
70年代初頭にニューヨークに渡り活動していた時期の結実といえるパフォーマンスで、現在でも実験芸術のメッカとして知られるThe KITCHENで演奏された。
拡散、凝集、混沌、回帰という4つの断章が連続しガッチリと構成された作品のように思われるが、電子音の他にも岩を打つ音、インド楽器シャーナイ、そしてなんとジョン・ケージの声をも素材としていて、異端の香りがプンプン!しかも手作業ならではの荒っぽいコラージュが随所に見られる。KITCHENというスペースのオーラや時代の空気も反映された、この作家の原点としての密度を持った秀作! 
実は上原氏はコンピュータ時代以降の作品とくらべて、初期のアナログ作品にはあまり「愛」がない。過去の作品に拘泥しないアーティストは珍しくないが、今回はレーベル側が内容の面白さを指摘して作家を口説き、オリジナルの内容のままで出版にこぎつけた。

*****
EVENT '73 はライブ・パフォーマンスでありまたアクースマティック作品としても位置づける事ができるが、「このイヴェントはコンサートであることを拒絶する」といったメッセージ、コンセプトを提示して開催した。大変好運な事に、無名のアーチストの「コンサート」に対して音楽評論家のジョン・ロックウェルは、大変好意的な評論記事をニューヨーク・タイムズ紙に[ UEHARA, COMPOSER, GIVES NONCONCERT ]と題して執筆してくれた。この作品は、ライブ・パフォーマンスのために予めスタジオ制作によって作り出されたサウンドと、会場におけるライブ・サウンドのミクスチャーにより構成されている。音素材にはジョン・ケージの声や岩を砕く具体音なども用いている。素材音のデフォルメはバンドパス・フィルターやリング・モジュレーターなどを用いている。電子音の合成には電圧制御方式によるブックラー・シンセサイザーなどを用いた。

作品は次の4つのセグメントより構成されている。
1: Diffusion (拡散)2: Condensation (凝集)3: Chaos (混沌)4: Revolution (回帰)
各セグメントの意味合いと音楽そのものは直接的な関係にはないが、それぞれの言葉が醸し出すイメージが軸となって当時の混沌とした世界を表出していると言えよう。

プロフィール:1949年大阪生まれ。71年から73年までニューヨークで創作、公演活動。83年ブールジュ国際電子音響音楽コンクール入賞。以降、アルス・エレクトロニカ、国際コンピュータ音楽会議ICMC等、世界各国で作品上演。大阪芸術大学大学院芸術制作研究科教授。


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KAZUO UEHARA "EVENT'73" CD
Edition OMEGA POINT Archive Series OPA-015

track 1: Diffusion_16'49" / track 2: Condensation_18'31"
track 3: Chaos_17'32" / track 4: Revolution_4'20"

From 1972 to 1973, I was based in New York for my creative activities and live performances. New York at this time was in its golden age of experimental music. Towards the end of my stay, I held a live performance entitled "EVENT '73" to sum up my creative works in New York. The venue for the performance was "The Kitchen" of the Mercer Arts Center that provided spaces for innovative and emerging artists.
This CD consists of a mixture of sounds that were created at a studio prior to the live performance and the sounds recorded live at the performance.
I used the Buckla Synthesizer for electronic sound and also for transformation of the sound.

The work has four different segments:
1. Diffusion / 2. Condensation / 3. Chaos / 4. Revolution
Each segment's meanings and sounds itself doesn't necessarily correlate to each other. Yet, the images that are evoked by each word express the chaotic world of the day. - from liner note by artist.

型番 Edition OMEGA POINT Archive Series OPA-015
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2,600円(税込)

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