現代音楽の理論派作曲家・三輪眞弘は、岐阜県立の情報科学芸術大学院大学(IAMAS)の学長にまで上り詰めた。こういう上級アーティストは若気の至りのような初期活動を黒歴史として封印することが多いが、本作はそれをすべてオープンにした自主盤の作品集。1枚目、カセットで録音していた70年代のロックバンド風の演奏は”宇宙人”(tr.1)だの”炎のロックンロール”(tr.5-10)！だのと尖ってる。時代が下るにしたがって微分音作品(disc2 tr.2)やコンピュータと楽器(disc2 tr.4)、琴と録音された声(disc3 tr.2)などまっとうな実験音楽が多くなり、最近のものよりいいと思うが、ご本人には黒歴史かしら。4枚目はMeta-Musik（超音楽）と題され、2曲目は接続不良系ノイズのようだが、ちゃんと音楽に着地する。やたらに凝ったパッケージで限定500部。再入荷。
＜試聴＞ disc 1 tr.1 / disc 2 tr.2 / disc 3 tr.2 / disc 4 tr.2

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