美術家・藤原和通（1944-2020）は、初期のイベント「音響標定」(Echo Location)だけが突出して知られる。これは「物体どうしを擦りあわせる装置」を街の中に設置し、実際に参加者たちが動かすもの。荒削りに造られた巨大な石臼風やピストン風などがあり、渋谷のド真ん中で行われたものが最も大規模で話題になった。藤原の作品や活動は謎が多く、まとまった資料がほとんどなかったが、このたび「音響標定」に焦点を絞った本が発表された。当然音が出ていたわけで、実は「日本美術サウンドアーカイブ」の一環でもある。知られざる写真を多数掲載。A4、154項。生前交流があった美術家による自費出版で、限定わずか500部。MUST!!!

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