大阪在住のかつふじたまこは仏電子音楽の拠点INA-GRMで学び、作家として30年近い活動歴がある。今回はこの10年ほどの作品をまとめ、しばしば協働する電子音楽の石上のレーベルからリリースされた。電子音楽としては異色の感傷的な題名と、拍子抜けするほどフツーなジャケだが、直接それを示すような情緒的な表現はない。4曲収録の中の表題作は、フィールド音に巧妙に物音を挿入し、Luc Ferrariを彷彿させる幻想的なコンクレート作品となっている。また1曲目 "待つ - 夢ばかり見ていた" は対照的に電子音とそれに同化した物音で構成される。これらは舞台やラジオなどの音楽を国内外で発表している経歴からくるもの。気合のプレスCD！
＜試聴＞ tr.1 / tr.4

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