まったく聞かない名前だが、2015年に亡くなったフランスの電子音楽作家。1982年に彼が設立したCollectif & Cieというスタジオの方が多少知られていて、CDもいくつかリリースされた。本作はジャケにはのどかな老後を送る家族や友人らしき人々との余興のような演奏風景があるのみだが、なんとその通りの内容！disc1の3曲目(’80)や2曲目(’79)のちゃんとした電子音楽はコテコテな内容なのに対して、おおむね90年代以降の他のテイクは、アコーディオンなどによるストリート音楽っぽいのや、30分近いdisc2-2曲目(’2012)は若干の加工をした民族音楽風。disc1-4曲目やdisc2-3曲目のドラムスを乱打する作品など、カタギの作曲家の雰囲気すら見出せない。人物像の紹介なのだろうが、この作風の一貫性のなさには、怪しいものが好きな人でも脱力する。

＜試聴＞ disc1-tr.3 / disc2-tr.2 / disc2-tr.5


唯一にして内容も濃いCollectif & Cie電子音楽作品集はこちら。

型番	Studio Forum
販売価格	2,700円(税込)
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