もはや白眼視される「平和の祭典」オリンピックが、正しく祭典であった1964年版で流された電子音楽に焦点をあてた資料が登場。大阪万博とは違って百花繚乱の音楽世界ではないが、最重要な2つの電子音楽を分析している。黛敏郎による開会式の音楽に関しては、作曲の経緯はもとより旧国立競技場の音響システムにまで言及。そして、ここ最近なぜかあちこち（NHKブラタモリや朝日新聞デジタル）で取り上げられた秋山邦晴の「食堂の環境音楽」では、そのCDには到底書ききれなかった詳細な経緯が盛り込まれている。A5、32項。

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